自らの体をバラバラにしたくてたまらない「身体完全同一性障害」

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Mannequin_Parts_by_mjranum_stock自ら脚を切り落としたい・・・そんな恐ろしい願望を抱く人がいる。「身体完全同一性障害」は医学界でもほとんど知られていないが、ほぼ確実に患者が存在し、中には本当に自らの体に刃を入れてしまうものもいるのだ・・・。

ドライアイスで両足を凍らせた男

http://tom-star.com/

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2000年のある日のこと、病院に一人の男性が訪れた。驚いたことにその男性の両足は凍傷によって完全に壊死し切断せざるを得ない状況になっていた。しかしこれはほんの前置きに過ぎない。なんとこの男性、自らドライアイスで自分の両足を6時間もかけて凍らせることで壊死させ、わざわざ自ら作成した自動運転装置付の車で病院を訪れたのであった。

これは2006年にアメリカのABCニュースで報じられた実際の事件である。このような事例は彼だけにとどまらず、複数の人間が彼のように自らの脚、もしくは腕を切断に至らせるような行為を望んで行っていることがわかった。

身体完全同一性障害

1977年、ジョン・ホプキンス大学の性科学専門家、ジョン・マネー博士によって四肢切断愛apotemnophiliaという現象が報告された。これは自らの四肢を切断すること(もしくは四肢を切断された人)と性的興奮を結び付けてしまう状態である。この現象は身体完全同一性障害の起源ともいえる概念であり、身体完全同一性障害も何らかの形で性的な趣向と結びついている部分があると考えられている。

さて、身体完全同一性障害は自らの五体満足な身体を不自然に感じ、脚か何かが欠損するこに憧れを抱いてしまう精神疾患の一つである。この病気はとても稀なものであり、学術的研究はほとんどされていないのが現状であるが、それでもニューヨークの小児心理学者グレッグ・ファース博士やコロンビア大学の精神医マイケル・ファースト氏などによって実際に報告されている。

「私は間違った姿で生まれてきた」

身体完全同一性障害の患者はとにかく自らの体の一部を切断したいと考え、四肢切断者に対して憧れを抱く。この切断欲求は非常に強いもので、自ら散弾銃で打ち抜いてしまったり、上記のように凍結させてしまったりしてしまうこともある。スコットランドのロバート・スミス医師は、訪ねてきた身体完全同一性障害の脚を切断したことを公表して医学界において大議論を巻き起こした。彼曰く、手術をしなかったとしても結局患者は危険な方法で自ら切断してしまうのだから、それならよっぽど安全な場所で切断したほうがいいというのである。

しかし、後悔することも多い

これらの患者の主張に対して、事故や先天的な原因による実際の四肢切断者の反応は冷ややかだ。というのも、身体完全同一性障害の患者は切断した後のことをあまり深く考えていないからだ。実際に、先ほど述べたドライアイスを使って自らの両足を切断させた男性は、のちになって自らの考えが浅はかだったことに対する後悔の念をこぼしている。

 (参考)
・X51.org
http://x51.org/x/05/03/2551.php
http://x51.org/x/06/04/1009.php
・ABC News
http://abcnews.go.com/Primetime/Health/story?id=1806125&page=1

コメント

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  2. 胡桃子 より:

    切りたいとは思ったことないけど、ふとした瞬間に自分に足や手があることに違和感を覚えるときがある。家を出た瞬間に、あれ?いま自分なんのために外に出たんだっけ?っていう感覚と同じ感じ。数秒経てば、何でそんな変なこと考えたんだろう、って不思議になる。