脳梗塞②

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前回の続きで、神経疾患のうち脳梗塞についてまとめる。

脳梗塞の種類

前回述べたように脳梗塞には以下の3種類がある。

  1. 心原性脳梗塞
  2. アテローム血栓性脳梗塞
  3. ラクナ梗塞

今回はこれらの詳細についてまとめる。

心原性脳塞栓症

心原性脳塞栓症のMRI画像(http://www.treatneuro.com/archives/1986)

心原性脳塞栓症のMRI画像(http://www.treatneuro.com/archives/1986)

心原性脳塞栓症は心臓で出来た血栓が脳へ飛び、そこで血管を閉塞することによって脳が虚血に陥った状態である。上の画像は心原性脳梗塞のMRI画像である。拡散強調画像によって急性期に楔状、境界明瞭な高信号域がみられる(左)。T2強調画像でも高信号。

心原性脳塞栓症は日中の活動時に、突然発症することが多い。出血性梗塞(一度虚血に陥った血管に再び血液が流れることで出血する)を起こすことが多い。さらに患者は心房細動(左心房、左心耳)を患っていることがある。

脳浮腫のピークは3-4日目であるため、入院後に悪化して最悪死に至ることがある。

左MCA領域にEarly CT sign(http://melt.umin.ac.jp/ct/melt_ct_01a.htm)

左MCA領域にEarly CT sign(http://melt.umin.ac.jp/ct/melt_ct_01a.htm)

発症1時間後においてもCT上で、皮質と髄質の境界の不明瞭化、脳溝の不明瞭化などのわずかな所見がみられることがある。これをEarly CT signをいう。

心原性脳塞栓症の原因としては心房細動、左房粘液腫、リウマチ性心疾患、感染性心内膜炎、卵円孔開存なんかが挙げられる。

アテローム血栓性脳梗塞

DWIでMCA領域に高信号(http://www.kobayashi-noushinkeigeka.com/sinryo04.php)

DWIでMCA領域に高信号(http://www.kobayashi-noushinkeigeka.com/sinryo04.php)

アテローム血栓性脳梗塞は動脈硬化を起因として発生する血管閉塞によって脳が虚血状態に陥ることである。動脈硬化の危険因子(高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、飲酒)が発症に関係する。

比較的狭い範囲の梗塞なので側副血行路ができてどうにかなることもある。

ラクナ梗塞

ラクナ梗塞は3つの脳梗塞の中で最も軽いものである。詰まるのが主に細い血管だからだ。ここでは詳しくは扱わない。

Wallenberg症候群

ここでWallenberg症候群について触れておく。Wallenberg症候群は延髄外側症候群とも呼ばれ、その名の通り延髄の後方が虚血に陥ることによってさまざまな神経症状を引き起こす疾患である。病側では小脳失調、顔面の温痛覚障害、Horner症候群、嚥下困難、嗄声などお起こす。対側では頸部以下の温痛覚障害を引き起こす。このように温痛覚障害が病変部より上(顔面)では病側、下では対側に起こることが特徴で、このような障害を解離性温痛覚障害と呼ぶ。Wallenberg症候群は椎骨動脈もしくはPICAの閉塞によって起こりうる。運動麻痺は起こさない。

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